社債の77%がA等級、信用できない韓国の格付け(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.12.17 09:29
このように格付けインフレが激しくなり、格付けの弁別力は下がり続けている。金融投資協会によると、同じ「A-」であっても企業ごとに社債(3年物基準)金利差は最大5.5%もあった。金利が年3%台半ばで取り引きされる社債がある一方、年9%を超える社債も出てきた。金利だけで見れば格付けを下げるのが当然だが、格付け会社は手をつけられずにいる。金融監督院関係者は「格付けに対する信頼度が落ち、いまではA等級の企業が社債を発行してもこれを買おうとする機関がない」と懸念した。
同関係者は、「A等級が乱発されれば本当のA等級の会社がしかるべき待遇を受けられなくなり、結局情報が不足した一般投資家が不利益を受けることになる」と話した。このような格付けインフレは、格付け会社の収益の大部分が格付け評価を依頼する企業から出ている構造的な限界のためだ。企業が格付け会社を選んで格付けを受ける構造で、企業が“刀の柄”を握っているわけだ。ある格付け会社関係者は、「格付けを悪くして該当企業が取り引きを中断する場合もあるので企業の立場をある程度気遣うのは事実。しかし過去5年間の投資適格等級の不渡り率は0.1%程度で、格付けの正確性は相当高い」と釈明した。
金融当局は冷え込んだ社債市場を復活させるためには格付けに対する信頼回復が優先されるべきだとみている。金融監督院関係者は、「来年2月からは企業が社債を発行する際に格付け会社と事前に接触して有利な格付けをくれる所を選ぶ“格付けショッピング”を禁止する計画だ。合わせて社債信用評価情報を公示するようにし、企業が関連資料を提出する際は代表理事が直接確認書を出すようにして信用評価の信頼性を高める予定だ」と話した。
社債の77%がA等級、信用できない韓国の格付け(1)