【コラム】安倍首相、韓日間の橋を燃やす(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.27 13:21
安倍政権の河野談話検証の中で最悪なのは巧妙な歴史歪曲ではない。これは着手の時から予想されたことであり、それほど驚くことでもない。むしろ永劫の中に埋めなければならない外交機密があらわれたことが衝撃的だ。政治的な目的のために最低限の度量まで超えるとは思わなかった。
有史以来、外交上の秘密は必要悪のような存在だ。欧州の絶対王政時代には外交上の機密(confidentiality)の維持はもちろん、最初から接触自体を隠す「秘密外交(secret diplomacy)」が基本だった。植民地を分け合うための王室間の秘密の取引が乱舞し、密使が欧州のあちこちを行き交った。17世紀のバロック美術の巨匠ルーベンスは、スペインのハプスブルク王家が任命した密使だった。各国王室の招待を受けて欧州を縫い歩いたルーベンスはその国の状況を密かに探りながら秘密のメッセージを伝えるのにぴったりだった。
こうした欧州外交の秘密主義が深刻な挑戦を受けたのは20世紀始めだ。1917年11月、ボルシェビキ革命で帝政ロシアを打倒したウラジミール・レーニンは政権を取るやいなやタブーをぶち壊す。帝政時代の秘密外交文書を探し出して天下に公開したのだ。ここにはロシア王室が英国・日本政府ともくろんでペルシャ・中国などを分け合おうとしていた行為が1つ1つ含まれていた。