日本のビール注ぎ名人「常連客のため引退もできない」(1)
東京・銀座の中央通7丁目。 東京で最も有名なビアレストラン「サッポロライオン」は18日、午後5時から客で込み合った。 280席がほぼ埋まる中、5人の予約客が店に入ってきた。 席に案内されると、‘海老原ビール’を注文した。
‘海老原ビール’はブランドではなく、人の名前から付けられたビールだ。 その主人公は23年間ここでビールを注いでいる海老原清さん(60)。 カウンターで注文を受けた海老原さんは巧みにビールを注ぐ。 800ccが入るジョッキが泡とともに満たされるのに5秒しかかからなかった。 海老原さんはこの店の一日平均注文量1000リットルのうち10分の1にあたる100リットルを注ぐ。 約200杯分だ。