【コラム】再び「ロウソク集会広場」への非常口=韓国

【コラム】再び「ロウソク集会広場」への非常口=韓国

2019年01月11日16時08分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「新年早々に書く文にしてはタイトルがおかしいです。数十年間の色々な政権を体験してみると‘新年辞’がどれほど民心とかけ離れているか分かります。直接的に申し上げれば、大統領の新年辞を聞いて1秒後に思い浮んだ一節です。現実とはほど遠いという意味です。市場、工場、コンビニ、食堂に行かれてみましたか。秘書陣が事前に手配したそういう場所以外に、誰にも知られないように民政視察してみましたか。‘活力!中小企業’と書かれた芳名録を見て店主達と小商工人が随分と酒を飲んだことでしょう」。

  このように進言する青瓦台(チョンワデ、大統領府)補佐陣が必要だ。もし間違っていたとしても。キム・クァンドゥ経済諮問委員長は追い出されたのだろうか、でなければ進言して疲弊して退いたのだろうか。八道に現地調査団を派遣すればすぐに知ることが出来る。何が真実なのか。1862年に進駐騒動当時、按覈使(アンヘクサ、民乱などの際に派遣された朝鮮時代の役人)で派遣された朴珪寿(パク・ギュス)はこのように王への報告を上げた。

  「(略)土砂のように崩れる形勢があっという間に台頭するでしょう。考えがそこに及ぶと恐ろしくて震えずにはいられません」。青瓦台補佐陣はこのような心配をしてはいるのか。「経済の枠組みを変えて、論争があっても進める」という大統領の意志は良いが、もし八道の事情がそうならば、「改革のパラドックス」なのか、「改革の副作用」なのか。青瓦台補佐陣が若い時期に身を投じた反独裁闘争の目的は明らかだった。体が壊れる副作用、それに耐えたはずなのに、昨今の副作用には誰が耐えているのか。最低賃金制と週40時間労働制は誰が耐えられるのか。現政権が大事にしている自営業者と下請け業者は直撃弾を受けて死の一歩手前だ。そこに雇用された下位所得層も不安定な時間制の仕事を求めてバッタ(仕事を掛け持ちして職場を行き来する人の比喩)の群れになった。「忍耐して成熟した姿勢で押し進めれば経済の枠組みが変わります!」変わるだろうが、その時はすでに民衆は死んでいるだろう。

  雇用と所得すべて台無しにして、小商工人に事業たたませたのは政策の粗雑な設計と実行方式のためであることは何度も指摘した。予想される副作用を計算しないで慌てて急いだせいだ。その政策は枯れ葉剤のようだった。理論的には成長促進剤だったが、実は脱色剤、脱臭剤だった。今春には新芽が出るだろうか。昨年も期待したが、待ってほしいという言葉だけだった。自営業者と下請け業者の職員、中産層小市民が十匙一飯(大勢が力を合わせて1人を助けるの意)の思いで払った税金、54兆ウォン(約5兆2000億円)。そのお金は何の効果も出せずに結局蒸発した。そのお金があれば5000億ウォンの資本金、市場価値5兆ウォンの企業を100社作れる。1社当たり良い雇用2000件、合計20万件の雇用を作るお金だ。

  数日前に58年生まれの犬年が全員退場した。73万人全員。まだ残っている人々は幸運児だ。彼らは代理運転手、アルバイト、自営業、ボランティアに従事する。酒を1杯飲んで代理運転手を呼べば弟くらいの年齢の老紳士が来る。とても乗ることはできない。税金をしっかり払って、子供を学校に送り独立させ、残った財産は退職金にマンションで合計平均3億5000万ウォン、それで30年を過ごさなければならない。今まで涙ぐましく駆けぬけた同世代の隊員が、未来が暗い息子・娘世代が心配で良く眠れない。愛国者だからではない。福祉拡大は良いが、市場は凍りつき、工場は回らず、誰が税金を出すのだろうか。子供たち?後輩たち?生まれたばかりの赤ん坊?税金がどれくらい上がったのか世の中の人は皆知っている。税金を絶対に上げないと公言した朴槿恵(パク・クネ)政府は控除比率を減らす便法を使った。それはそのまま残したまま、所得税の色々な細目はもちろん、総合所得税、総合不動産税、法人税、それに4大保険まで上がったため月給の3分の1を税金として納める。ほとんどドイツの水準だ。その税金を徴収して54兆ウォンを無駄にしたのならば重失火だ。誰が責任を負うのか。

  「論議があっても」で議論の震源地は識者ではなく原野の民衆だ。民衆に涙流した青瓦台補佐陣の決起がついたため息だ。乙と丙の戦い、丙の乙に対する憎しみがことしも燃え上がるだろう。政府が戦う経済の甲はどこへ行ったのか。経済司令部は、労組に振り回され、単純理論と古い信念に執着する本当の世の中の事情を知らない人々でいっぱいだ。経済の枠組みを変える前に彼らをまるごと交換しなければ、かえって政権が変わる。再びロウソク集会広場への非常口が開かれる。中小企業は「活力!」ではなく葬送曲が流れる直前、それでもずっと行進、行進というのか。

  「2016年秋に広場に出かけてロウソクの火をつけました。朴槿恵政権が奪取した主権を探しに行きました。市民の切実な表情、轟音を鳴らして広場に帰ってきた主権を見て歓呼しました。『ロウソクのあかりのように変えなければならない』とおっしゃいましたよね。ところがロウソクのあかりに‘変わる’危険が大きな音を立てて近づいてきています。再びロウソク集会広場へ行く非常口が開かれている現実、これを必ずこのように進言しなければなりませんか。礼儀を破りましたが、ことし8月に民衆が奇蹟のように生き返ったとしたら光化門(クァンファムン)広場にひざまづいて激しい反省文を書きます」。

  宋虎根(ソン・ホグン)/本社コラムニスト・浦項(ポハン)工科大学人文社会学部長
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