「10年後には飽和…既存の原発貯蔵施設拡充が現実的」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.15 10:55
「既存の原発敷地に貯蔵施設を増やすのが使用済み核燃料(核廃棄物)飽和危機を防ぐ現実的対案だ」。
使用済み核燃料公論化委員会所属の専門家検討グループが先月発表した検討意見書の核心内容だ。地質、原子力、経済をはじめとする各界の専門家15人が5カ月間にわたる研究と討論を経て出した結果だ。公論化委員会はこれを土台に年末までに政府に使用済み核燃料処理最終勧告案を伝える計画だ。今後政府政策が今回の意見書の影響を受けるしかない理由だ。
意見書によると専門家グループはこれまで既存敷地の拡充と新たな敷地選定の2つの方策をめぐり優先順位を検討してきた。選択の焦点は10年後である2024年に核廃棄物が完全飽和する国内状況を考慮し短期間に建設が可能な方法を探すということだった。その結果最優先で念頭に置いたのが既存敷地の拡充だ。現在核廃棄物を貯蔵している5カ所の原子力発電所の貯蔵施設を広げようという話だ。最も大きい理由は安全性だ。既存敷地はすでに原子力発電所が稼動しているため敷地の安全性の確認を受けた状態だ。これに対し新たな敷地を選定するには地震や台風のような自然災害の影響と活性断層をはじめとする地質学的安全性を調査するのに長い時間がかかる。
新たな敷地選定は手続きも難しい。地方自治体を対象に誘致申請を受けた後、住民投票を通じて賛成率が最も高い地域を選定する方式だ。過去の安眠島(アンミョンド)事件、扶安(プアン)事件の前例を見ると住民の賛成は得にくい。専門家グループは「選定手続きの客観性・透明性不足の論議で後遺症が残る可能性が大きい」と指摘した。これに対し既存敷地は該当地域住民の同意を受ければ複雑な手続きなく敷地建設ができる。
国民の意見も大きく異ならない。先月20~27日に実施した公論化委員会の世論調査によると既存原子力発電所の貯蔵施設拡充に対し半分以上の50.3%が賛成した。他の地域に新たな貯蔵施設を設置する意見に賛成した39.9%より10ポイント以上高い数値だ。使用済み核燃料建設地域住民に対する支援策としては公共機関・企業誘致が73.8%で最も多く、現金支援は40.8%で相対的に少なかった。
それでも専門家グループと世論調査を根拠に既存敷地拡充案を強行することはできない。最も重要なのは該当地域住民たちの意見であるためだ。専門家グループも「既存原子力発電所地域住民たちが同意しない場合、時間がかかっても新たな敷地を探さなければならない」という意見を付け加えた。現在公論化委員会には5カ所の原子力発電所周辺地域代表が委員として参加している。ひとまず各地域では否定的世論が高いと伝えられた。新古里(シンゴリ)原子力発電所がある蔚州郡(ウルジュグン)のチェ・ギルヨン委員は「既存の敷地を広げようとすれば地域住民の反対に遭うだろう。第3の貯蔵地を探さなければならない」と話した。もちろん別の意見もある。蔚珍(ウルチン)のソン・ジェウォン委員は「国として考えれば既存の原発敷地を拡張し貯蔵するのがより良いだろう。政府が先に適切な補償策を提示した上で自治体が住民説得に乗り出す段階的同意手続きを考慮すべき」と話した。公論化委員会関係者は、「貯蔵施設建設に6~7年かかる点を考慮すれば、政府は来年中に既存の敷地拡充案と新たな敷地選定案のうちどちらかを選択しなければならないだろう」と強調した。