ユーロ圏は結局デフレ…崔副首相「原油安は韓国に好材料」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.08 11:44
しかし市場は不安に感じている。原油価格下落で物価がさらに下がればデフレに陥りかねないためだ。ユーロ圏のデフレが代表的な見本だ。韓国経済の石油依存度が以前と同じではない点も悩みだ。新韓金融投資のユン・チャンヨン研究委員は、「石油依存度が過去よりはるかに低くなっており、原油価格下落のメリットは減るほかない」と話した。
原油安による新興国の通貨危機は金融市場に衝撃を与えかねない。特にロシアは金融危機、ベネズエラはデフォルトの兆しを見せている。その火の粉が別の新興国に飛び国際投資資本が大挙新興国から離脱する事態に発展すれば韓国の金融市場も衝撃は避けられない。韓国銀行関係者は、「原油価格が低くなれば韓国のGDP成長率が上がる効果があるが、他の要因を排除した時の仮定値。原油価格下落のスピードが速く変動性も高いため予想より否定的な影響が大きいと分析される」とした。
さらに1980年代の原油安はサウジアラビアの原油増産のような供給要因が絶対的影響を及ぼした。当時サウジは第2次オイルショック直後に原油生産量を急激に増やした。これと違い最近の原油安はサウジのシェールガス牽制や米国のロシア制裁のような供給要因のほか、中国の成長鈍化、ユーロ圏沈滞などの需要要因も大きく作用している。世界の景気が低迷し石油需要が減っているのが原油価格下落をあおる要因であるだけに好材料とだけ考えるのは厳しいという話だ。ギリシャのユーロ圏脱退の可能性で危機に直面した欧州、アベノミクス失敗の可能性が台頭する日本、経済成長が鈍化している中国まで、米国を除いたほとんどの経済圏も危機に直面した状態だ。原油安による市場の衝撃を増幅させる要素だ。