大統領選挙を控えて米共和党「韓国戦術核を再配置」…中国牽制カード

大統領選挙を控えて米共和党「韓国戦術核を再配置」…中国牽制カード

2012年05月14日09時31分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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1991年、米国の戦術核兵器が韓国から撤収されるまで駐韓米軍に配備されていたB-61核弾頭。
  米国議会が韓半島に戦術核を再配置する問題を持ち出した。中国や日本など周辺国を緊張させるこうした議論が、実際に21年ぶりとなる戦術核の再配置につながるのか。

  議論を触発させたのは米下院軍事委員会。9日(現地時間)の全体会議で、西太平洋地域に戦術核兵器を再配置する内容が含まれた2013国防授権法修正案を賛成32対反対26で可決したからだ。共和党のトレント・フランクス下院議員が発議した修正案には、ランディ・フォーブス議員を除いた共和党所属議員全員が賛成し、民主党議員2人も賛成票を投じた。表決の結果に表れているように、米議会内で戦術核の再配置を公論化しているのは野党の共和党だ。

  フランクス議員はその理由を2つ説明した。フランクス議員は「数年間にわたり中国に対北朝鮮(非核化)交渉を支援してほしい要請してきたが、中国は核部品を北朝鮮に売った」とし「今はもう北朝鮮の脅威と挑発から米国を保護するために抑止力を確保する時期」と主張した。戦術核の再配置は、相変わらず北朝鮮を支援する中国を牽制するカードであると同時に、北朝鮮の大陸間弾道ミサイルなど核脅威に対抗する「強対強」のカードだと主張したのだ。

  11月の大統領選挙を控えて、外交安保分野で米共和党の保守性向はますます強まっている。オバマ大統領の外交政策を批判するためだが、米国のライバルに急成長した中国を牽制するため、共和党は北朝鮮問題で強硬論を相次いで主張している。共和党が多数を占める下院で、中国の脱北者送還や陳光誠氏の問題などに対して強硬な態度を見せているのが代表的な例だ。

  カギはこうした動きが政策の決定まで続くかどうかだ。反対26票に見られるように、まだ与党の民主党は戦術核の再配置に否定的だ。何よりもホワイトハウスが韓半島非核化政策を固守している。昨年初め、米ホワイトハウスのゲリー・セイモア調整官(軍縮・大量破壊兵器担当)は中央日報のインタビューで戦術核の再配置に言及すると、ホワイトハウスは直ちに「公式的な立場ではない」と鎮火に乗り出した。それだけに下院軍事委で浮上した戦術核再配置議論は、共和党が多数の下院全体会議を通過するとしても、民主党が多数の上院でブレーキがかかる可能性が高い。

  問題は11月の大統領選挙で共和党が勝利した場合だ。ワシントンの外交消息筋は「オバマ政権との差別化を狙っている共和党が、中国牽制などを名分に戦術核再配置カードをまた持ち出す可能性もある」と述べた。

  ◇戦術核兵器と戦略核兵器=戦術核兵器は軍事目標を攻撃したり戦術目的を達成するための小型核兵器をいう。威力の大きさは状況と使用目的によって異なるが、通常20キロトン(1キロトンはTNT1000トンの爆発力)級以下の核兵器を指す。広島の原爆は20キロトン級。発射手段も大砲・ミサイル・戦闘機などとさまざまだ。米国とロシアでは200キロトン級以下をいう。

  戦略核兵器は、打撃範囲が都市や国家基盤施設を崩壊させるほど広い。大陸間弾道ミサイル(ICBM)・潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など主にミサイルに搭載されて発射される。米国とロシアでは爆発規模1000キロトン級以上。まだ実戦で使用されたことはない。
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