【社説】東アジア軍備競争を触発する日本のMD

【社説】東アジア軍備競争を触発する日本のMD

2008年08月31日11時07分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「6カ国協議がこう着状態に陥った中、咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンブクド・ファデグン・ムスダンリ)でテポドン2号が発射された。垂直に上昇した後、ミサイルが弾道飛行軌道に入って日本自衛隊の早期警戒衛星がこれを捕らえた。自衛隊司令部と東海(トンヘ、日本名:日本海)上のイージス艦が軌道分析した。テポドンミサイルの目標は日本を超えた太平洋のある地点。直接的な攻撃ではないが、脅迫的な軍事行動との結論が出された。イージス艦からSM3ミサイルが発射され、テポドンは瞬時に迎撃された。激怒した金正日国防委員長は軍部を叱責し、対策を指示した。韓国、中国、ロシアは状況を注目しながら対応している」--。

  察する通り日本が独自のミサイル防衛(MD)システムを構築した際の仮想シナリオだ。

  今や日本の独自MDは仮想上のものではなく現実となっている。読売新聞は28日、「宇宙基本法が27日に施行され、政府は防衛省の案に“宇宙技術計画室”を新設して防衛技術開発に本格的に着手する」と報じた。2015年までに早期警戒衛星、偵察衛星、通信衛星を打ち上げられるように立法措置を完了した。このような衛星が打ち上げられれば、日本は独自に敵のミサイルを迎撃できる。

  今まで日本は米国型MDに頼っていた。イージス艦の導入、迎撃ミサイルSM3日米合同開発などがこれに該当する。問題は軍事衛星だった。日本は4つの軍事衛星を発射したが、この程度の数字では独自MD体制を整えられなかった。軍事衛星が完備されなければ、日本のMDは大きいだけで何の役割も果たせないのと同じだ。しかし2015年になると、MDの目が取り付けられるという。この時点から、米国に依存しなくてもいい訳だ。

  日本独自のMDは東アジアにおいて軍備競争を触発することになるだろう。国防研究院の金泰宇(キム・テウ)博士は「MDとミサイルは矛と盾の関係のため相乗作用を引き起こす」と話す。MDで防衛力が高まれば、相手方は攻撃能力を向上させるようになるというのだ。金博士は「日本のMDに対して北朝鮮のものは弾頭がいくつにも分かれるため、迎撃を難しくする多弾頭化(MIRV)の技術開発に対応させるだろう」と分析している。迎撃されずに生き残ったミサイルを目標の上空で爆発させる“時限爆弾ミサイル”を開発することもできる。

  しかし多弾頭化にする技術のない中国も新しいミサイル開発に拍車を加えるだろう。ロシアでも日本のMDは話題になっている。ロシアのクルジア戦争が東ヨーロッパ圏にMDを拡大しようとする米国を狙ったものだという見方もある。ロシアが日本のMD体制を傍観しないだろうという話だ。それだけ日本のMDは東アジアの安全保障の秩序を揺さぶる引火性の強いテーマだ。

  韓国政府の牛が鶏を見るように態度が不安なのは、このためだ。外交通商部の当局者は「日本の自国防衛用だ。このようなMDを準備している国はいくつかある」という。青瓦台(チョンワデ、大統領府)にも軍事分野に精通している補佐官がおらず、問題が放置されているという指摘が出ている。韓国はどのような準備をしているのか。知らずに作る罪よりも知っていて作る罪の方がもっと怖い。政府関連機関の鋭い観察と対応が求められる。東アジアで波風が立てば、小さな韓国が最も大きな被害者になりうるからだ。
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