民族主義が猛威…東北アジアは第1次大戦直前の欧州に似て(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.03.17 16:40
このように資源民族主義は国際経済に多大な影響を及ぼしている。また、資源は新しい下部の民族主義を刺激して国家分裂を招いたりもする。2011年にスーダンから南スーダンが独立した大きな理由は、南部に集中した石油資源を独占するためのものだった。
1930年代に経済大恐慌がナチズムを内包したように、21世紀も経済危機は多様な極端民族主義を呼び起こしている。例えば2008年に始まったグローバル経済危機は、ギリシャを強打し、この国に対する国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)の劇薬処方箋は極右民族主義の浮上を招いた。その結果、組織的暴力を行使して殺人事件にもかかわった「黄金の夜明け」党は2012年の総選挙で7%の得票率で18議席獲得して議会に進出した。
世界化は資本と市場の統合だけでなく、移民という人口移動を伴う。欧州で簡単に発見できる極右民族主義は反移民感情に基づいている。フランスの民族戦線やオランダの自由党、そして英国の統合王国(UK)独立党などは移民者集団に対する反感を刺激することによって政治的に成功した代表的事例だ。欧州では世界化と欧州統合に対する不満が高まり、反移民感情が強まる中で5月末に行われる欧州議会選挙で極右勢力が大きく善戦すると予測されている。一部の世論調査は極右勢力が議席を現在の12%から16~25%水準まで拡大できると見ている。