【コラム】韓国映画の力…今こそ国格を高められるチャンス(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.08.19 15:53
私が過去に好んで見た米国映画は、主に武術やアクション映画だった。幼い頃、テレビで武術映画の放映予告が出てきたら放送時間に合わせて近所の友だちと一緒に見て熱中していた。観覧後には、たった今観たばかりの登場人物の武術の動作をまねて遊んだ思い出が鮮明に残っている。結構、動作をうまくまねる友人がいた場合は、映画の中の人物の名前を、本人の名前に付けて呼んであげたりした。それで幼い頃の友だちの中にはアーノルド・シュワルツェネッガーアリ、ジェット・リー・ムスタファ、ジャッキー・チェン・ハサン、ジャン=クロード・ヴァン・ダム・マホメット、ブルース・リー・フセインなどハリウッドスターの名前を持った子が多かった。世間知らずだったが、多分いつか米国に渡っていって成功することを夢見ていたようだ。事実、武術はアジアから由来したと見なされていたが、トルコの私のような年頃にはかえって米国映画を通じて生き生きと接することができた。
私もやはり当時、ハリウッド映画に登場する俳優は全て米国出身だと思っていた。だが後で、彼らの中の相当数が外国で生まれて米国で成功した人々だということを知るようになった。ジャン=クロード・ヴァン・ダムはベルギー出身で、ジェット・リー、ジャッキー・チェン、ブルース・リーなどはみな中国人であり、アーノルド・シュワルツェネッガーはオーストリア出身だ。そのほかにもアントニオ・バンデラスの故郷はスペイン、『ザ・ロック』という映画を観た後でファンになったショーン ・コネリーはスコットランド出身だ。
それだけではない。幼い頃に土曜日ごとに逃さず観ていた米国ドラマ『女戦士ジーナ』の主人公ルーシー・ローレスはニュージーランドの人で、『グラディエーター』で全世界の映画愛好家から愛されたラッセル・クロウは豪州出身だ。