これまで検察の原子力発電所不正捜査団が起訴した不正関連者は９０人余りで、このうち２６人が拘束された。韓国水力原子力部長とその知人の家から６億ウォン（約５３４０万円）余りの現金束が発見され、彼に１０億ウォンを渡した容疑で現代（ヒョンデ）重工業の元・現職役職員が拘束された。さらにパク・ヨンジュン元知識経済部次官へのロビー容疑まで大きくなり権力型ゲートに広まる兆しだ。

問題は彼らに対する処罰だ。社会に及ぼした影響を勘案して刑量が加重されるだろうが、基本的な限界がある。最高裁は最近似たような容疑（わいろ）で起訴された韓水原の元職幹部に懲役１０カ月～８年の刑を確定した。果たしてこの程度の処罰が、全国を恐怖に陥れ算定が難しいほどの被害を及ぼした罪の代価として適正なものであろうか。

感情的対応によってストレスを解消しようという話ではない。経済が高度化されて社会のネットワークが複雑化しながら一個人や集団の犯罪が恐るべき結果を生んだりする。今回の不正が事故につながった場合、災難に追いやったという可能性が大きい。国民の安全に致命傷を負わせかねない犯罪に対しては、懲罰的性格を大幅に強化して再発防止システムを構築する必要がある。それが、米国裁判所が女性たちを拉致して１０年間性暴行した者に終身刑と懲役１０００年を、粉飾会計で経済を揺るがしたエンロン最高経営者に懲役２４年を宣告した理由だ。

個人と企業が節電になまけていたと世論の袋叩きにあって罪悪感を持つことは正常ではない。停電の不安に命の危険を感じている患者もまた、どうだろうか。私たちが税金を出すのは、国家が生命と財産、最低限の文明的生活を保障するだろうという信頼のためだ。朴槿恵（パク・クネ）政権がその期待だけは守るように願う。

クォン・ソクチョン論説委員


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