【コラム】政策金融の中毒から抜け出そう=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.16 17:12
民間企業で20年間余りにわたり財務専門家として仕事をしてきたA氏は数年前、債権団管理を受ける中小造船会社の代表に任命された。規模を小さくして収益を出すのが彼の任務であった。やむをえずリストラを行い、赤字だけを出していたダンピング受注も自制した。
だが債権団であり事実上の大株主だった国策銀行が足かせとなった。ある日、別の国策銀行が管理する造船会社が受注した船舶を下請け生産しろという「指示」的な要請が入ってきた。そうでなくても低価格で受注した船をさらに低い価格で作って納品しろという話であった。数百億ウォンの損失が目に見えたのでA氏は断り、数カ月後に再任の通知を受けることができずに退いた。彼は「結局、国民のお金である政策金融があまりにも放漫に運営されて、構造調整を促進するどころか邪魔をしていた」と声を高めた。