【時視各角】金正恩は悪魔か、平和の使徒か(1)

【時視各角】金正恩は悪魔か、平和の使徒か(1)

2018年05月01日09時55分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  4・27南北首脳会談を見て、私は予想していなかった金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の素顔に当惑した。残忍な独裁者という彼は気性が荒くて無知だと考えていた。でたらめなことを言い、目つきが悪く、微笑むこともなく表情は険しいというイメージだった。

  しかし現実は違った。金委員長は堂々とした風采に論理整然、快活であり、冗談までも自然に言った。彼は板門閣(パンムンガク)の入口に姿を現した時から印象的だった。警護員に囲まれたまま階段をつかつかと下りてくると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に近づいてさっと手を差し出した。そして少し言葉を交わした後、文大統領の手を握って北側の地に導いた。こうした場面に深い印象を受けたのは私だけではなかったようだ。これを見守っていた一山(イルサン)プレスセンターの国内外の記者3000人の間では嘆声が上がった。先入観とどれほど違っていたのか、米CNNの関連記事が「本当に金正恩なのか」(Is Kim Joung-un for real?)」という見出しを載せるほどだった。

  我々が知る金委員長は1年前に異母兄を毒殺し、2013年に叔母の夫を無慈悲に処刑した、血に飢えた独裁者だった。執権後には多数の軍・党幹部を粛清した冷血な人物だった。にもかかわらず代表的な進歩学者である文正仁(ムン・ジョンイン)大統領特報と李鍾ソク(イ・ジョンソク)元統一部長官は一様にこういう忠告をする。「金正恩を悪魔化する単線的なフレームから抜け出すことができなければ北の変化を理解することはできない」と。

  自分が信じていたものと異なる事実に接すれば誰もが当惑するものだ。心理学ではこれを「認知的不協和」(cognitive dissonance)という。こうした不快感を解く方法の一つは、自分の信念に合う事実だけを選んで受け入れることだ。金委員長を危険な独裁者と信じてきたのなら、彼が犯した害悪だけを真実と認める形だ。

  しかし「金正恩は悪魔だ」という固定観念から抜け出せば違う姿が見える。彼は2013年、外国人投資誘致のために北朝鮮全域に「経済開発区」を設定し、今はその数が20カ所を超えた。市場の原理を大幅に受け入れる「我々式の経済管理方法」という制度も導入した。

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