韓経:【コラム】チャイナマネーの空襲と資産国家モデル(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.20 11:35
それだけではない。トーマス・エジソンが立てた会社ゼネラルエレクトリック(GE)は137年の歴史を誇る全部門を中国のハイアールに54億ドルで売却することを最近決めた。これはもちろんイメルト会長の事業構造調整の戦略に従ったわけだが、GEのブランドパワーとハイアールの生産能力が合わされば相当なシナジー効果を出せるものとみられる。中国企業レノボがモトローラを買収して紫光集団が半導体企業サンディスクを買収したのが数日前のようで、寝て起きるやいなや中国主導の大型買収合併(M&A)ニュースが新たに発表される状況がきたのだ。
「チャイナマネー」の空襲が恐ろしい。中国資本が同時多発的に激しい勢いで全世界を攻略にかかっている。かつて資源・農産物・エネルギー中心に投資していた中国が世界的な景気不振にともなう事業構造調整が本格的に進行される現時点で、積極的な買収を通じて不況後を見通した長期的な観点の投資に着手した印象だ。今や中国は「世界の工場」だけでなく「世界の市場」になりつつあり、全世界が「中国の工場」になりつつある。莫大な貿易黒字によってつくった現金を手に、一方では国際金融機構の設立によって経済発展と地位向上を試みつつ、もう一方では全世界を対象に巨大なM&Aを実行する姿を見れば、お金を儲けるだけ儲けるのではなく使うのも上手にやっている感じがする。