日本に安値売却の駐米大韓帝国公使館、102年ぶり韓国の手に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.08.22 17:16
大韓帝国初代の皇帝・高宗(1852-1919)が自主外交の旗幟として設置した公使館。しかし5ドルという値で日本に強制売却された悲運の建物。 韓国近現代史の悲しみが染み込んだ米ワシントンDCの「駐米大韓帝国公使館」が、102年ぶりに韓国の手に戻った。
文化財庁(庁長・金讃)と文化遺産国民信託(理事長・金宗圭)は21日、米ワシントン・ローガンサークル歴史地区にある駐米大韓帝国公使館建物の現所有主、米国人のティモシー・L・ジェンキンス氏と売買契約を締結したと明らかにした。 購入金額は350万ドル(約39億5000万ウォン)。
1877年に建設されたこの建物は、地下1階、地上3階のビクトリア様式だ。 1882年に米国と守護通商条約を結んだ高宗は、清・ロシア・日本の圧力に対抗して米国との関係を強化するため、1891年11月当時、2万5000ドルの内帑金(皇室資金)を投じてこの建物を購入した。 当時「大朝鮮駐箚米国華盛頓公使館」(華盛頓はワシントンの漢字表記)と呼ばれたこの建物は、1905年まで現在の駐米韓国大使館と同じ用途で使用された。しかし1905年11月の乙巳勒約(第2次韓日協約)後に管理権が日帝に移り、韓日強制併合(庚戌国恥)2カ月前の1910年6月には、日帝の強圧でわずか5ドルで所有権までも日本に奪われた。 日本は購入の直後、フルトンという米国人にこの建物を10ドルで売った。 その後、建物は所有主が何度か変わり、77年に現所有主の米国人弁護士に渡った。