【コラム】「煙突」だけでは経済大国になれない=韓国

【コラム】「煙突」だけでは経済大国になれない=韓国

2014年01月24日15時31分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国の国際収支は、外国為替危機直後の1998年から毎年大幅な黒字を記録している。今年3月から改編される国際通貨基金(IMF)の新しい国際収支マニュアル(BPM6)に合わせて計算すれば、韓国は2012年に500億ドルの黒字を達成し、過去10年間の累積国際収支の黒字規模も2000億ドルに達する。粘り強い国際収支の黒字をもとに外国為替危機当時200億ドルまで落ち込んでいた外国為替保有額は昨年末に3400億ドルを超えた。十分に驚くべき業績だ。

  国際収支の黒字に最も大きな寄与をした孝行息子の項目は、商品輸出と輸入の差である商品収支だ。商品輸出は2003年以降、世界経済の不況にもかかわらず年平均11%ずつ増加して韓国の経済成長の牽引役を果たした。しかし商品収支とは反対にサービス収支は2000年以降、慢性的な赤字に苦しめられており、赤字構造の固定化の憂慮まで生みだしている。サービス収支は運送・旅行・建設・保険・金融・通信・知的財産権や、メンテナンス・加工サービス・事業サービス・政府サービスなどの項目で構成されている。韓国はこのうち旅行・知的財産権・事業サービスの収支で大きな赤字を出しており、高付加価値サービス産業に対する関心と体系的な育成が必要なことが分かった。

  サービス収支の赤字固定化は、過去の韓国の経済成長戦略と密接な関連がある。韓国は核心技術が微弱な状況で、製造業を成長動力として素早い模倣戦略を通じて短期間に輸出を増やす戦略を広げた。したがって知的財産権と事業サービスの赤字収支は避けられなかった。韓国が米国に払った知的財産権の使用料は2002年の17億ドルから2012年には60億ドルに増加した。また家計所得が増えながら国民の海外文化消費、留学、海外旅行欲求の噴出で旅行収支赤字が爆発的に増加した。海外旅行が活発化した2006~2007年には旅行収支の赤字規模が商品収支の黒字の半分ほどに達した。一年中作って輸出して稼いだお金の半分を、海外旅行に消費したことと同じだ。幸い最近の韓流などの影響で韓国を訪れる外国人観光客が増えながら旅行収支の赤字幅が減少はした。しかし依然として毎年70億~80億ドル規模の赤字を記録している。特に今年は円安とウォン高傾向の影響で外国人観光客が減り、韓国人の海外旅行が増加して赤字が再び拡大すると予想されている。

  サービス収支の赤字を為替レート変動などにともなう一時的な問題や避けられない現象だと受けとめてはいけない。米国・英国・フランスなど伝統的な経済大国はみな大幅なサービス収支の黒字を維持できる経済構造を有している。これを継続的に拡大するための努力も怠っていない。研究開発・教育・事業サービス産業が世界で最も発達した米国は、最近10年間で1兆ドル以上の累積サービス収支の黒字を記録した。金融、事業サービス業を集中育成した英国も毎年700億ドル以上の手硬いサービス収支の黒字で羨望の的になっている。隣国の中国もすでにサービス産業の重要性を悟ってサービス部分の競争力強化に拍車を加えている。最近発表された計画によれば、2020年までに40兆元(約682兆円)を投資して都市化やIT・流通・医療・教育・レジャーなどサービス産業の国際競争力の確保を推進するという。

  韓国も製造業の成功に加えて高付加価値サービス産業を育成し、サービス産業の生産性を高めて経常収支の健全性を強化しなければならない。知的財産権など長時間かけて長期的な見識を持って改善すべき領域もあるが、短期間に集中的な努力をして競争力を育てられる分野も多い。韓国の経済成長モデルを中東・東南アジア・アフリカなどの政府や企業に輸出できる高級経営コンサルティングサービスを開発すること、空港や港湾などの運送インフラ競争力を一層強化して運送サービス収支の黒字を増やすこと、観光や文化コンテンツ産業を高度化して医療・教育産業の輸出を戦略的に育成することなどが代表的なものだ。韓国が先進経済として飛躍するために、サービス産業の育成は必ず越えなければならない山だ。過去に官民協力によって経済開発計画を成功裏に推進した経験をサービス産業の高度化にうまく応用して、もう1つの成功モデルが作られることを期待する。

  ソン・キホン デロイトコンサルティング代表
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