【社説】「初任給5000万ウォン」が最低賃金違反というコメディー=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.11 13:49
現代モービスが最低賃金に達していないという理由で雇用労働部から是正の指示を受けた。一部の生産職・研究所勤労者の月の基本給が最低賃金の時給基準を満たしていなかったという。同社の最低賃金法違反は実際に給与が少なかったからではない。同社の大卒初年の年俸は5000万ウォン(約500万円)を超える。しかし基本給の750%にのぼる賞与金および成果給を除けば最低賃金基準を満たしていなかった。代表的な高年俸職場の現代モービスが最低賃金違反とはコメディーに近い。
現在、最低賃金の算入範囲には基本給・職務手当が入るが、賞与金・交通費などは含まれない。来年から最低賃金法の改正に基づくと毎月定期的に支給する賞与金は算入範囲に含まれる。しかし現代モービスは隔月で支給するため、支給方式を変えなければ来年も法を違反する。会社は賞与金を12等分して毎月支給するよう就業規則の変更に着手したが、今度は労働組合が「会社側が都合よくしている」と反対している。
こうした混乱が生じるのは、最低賃金を無理に引き上げる際に生じる問題点を十分に確認していなかったからだ。代表的な争点が有給休日を含めるかどうかだ。雇用労働部は現在、慣行的に最低賃金算定期間に週休時間を含めて現場指導をしている。今回の現代モービスの混乱も雇用労働部が週給休日と約定有給休日をすべて基準時間に含めたことで生じた。