大きさだけを考えるなら欧州自動車市場は米国・中国に及ばない。しかし欧州はエコカー市場を牽引している。排出ガス規制が他の地域に比べはるかに厳しいからだ。また、フランスのように小型車が相対的によく売れる市場環境も大きさより効率を重視する流れを生んでいる。欧州が主導するエコカーは今月開かれたパリモーターショーでも確認することができた。

ルノーはパリモーターショーを通じてＥＯＬＡＢというコンセプトカーを公開した。ルノー側はＥＯＬＡＢについて「量産自動車が確保できる最高レベルの効率を発揮する」と説明した。１リットルの燃料で１２０キロ走行できるというのが核心の内容だ。２リットルでソウルから江陵まで行くことができる。ＥＯＬＡＢには１００種類ほどの新技術が搭載された。

基礎になったのは軽量化だ。車体だけで１３０キロ減量した。室内および便宜装備も過酷なダイエットを通じて１１０キロ減らした。さらにエンジンと変速機で６０キロ、サスペンションで７０キロ、ブレーキで１４．５キロ減らした。このために車体を構成する金属を新たに開発した。ここにはポスコと共同で開発したマグネシウム製ルーフも含まれる。マグネシウム製ルーフの重さは４キロにすぎない。エンジンは９９９ｃｃのガソリンエンジンに電気モーターを加え、１６０馬力の性能を誇る。内燃機関を使わず電気モーターだけで時速１２０キロで走行できる。６．７ｋＷｈ容量のリチウムイオンバッテリーはＬＧ化学と共同で開発した。

ＥＯＬＡＢが未来の車なら、フォルクスワーゲンは現実的な高効率セダンのパサートＧＴＥを公開した。ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせ、外部充電が可能なリチウムイオンバッテリーを搭載し、効率性を高めた。フォルクスワーゲンが目標とする欧州基準の複合燃費は５０キロ。５０リットルの燃料とバッテリーを完全に充電すれば一度に１０００キロ以上走るという説明だ。

パサートＧＴＥのエンジンは１５６馬力を発揮する１．４Ｌガソリンターボエンジン。ここに１１５馬力の電気モーターを加え、最高出力２１８馬力、４０．８ｋｇ・ｍの最大トルク（駆動力）を発揮する。停止状態から時速１００キロまで８秒以内に到達する。最高時速は２２０キロ。


大型車も軽自動車並みの燃費、軽量化・電気モーターが核心技術（２）