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【コラム】統一韓国、日本を超える経済規模になるというが…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.09.29 15:04
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先週初め、いくつかの新聞の経済面に小さな記事が掲載された。 2050年ごろ統一韓国は日本とドイツを超える経済規模になる、というゴールドマンサックスの報告書だった。 北朝鮮の核問題をめぐって対立が続いている中、「なぜ40年後の統一韓国なのか」という考えから、小さく掲載されたのかもしれない。 また時間的にも40年後ということで実感が伴わなかったというのもあるだろう。 私はこの報告書をもう少し詳しく見たかった。 自分の頭をかすめる閃光があったからだ。

 
私たちは信号をうまく区別しなければならない。 事件・事故の場合、突然または偶然に起きたかのように見えるが、私たちがもう少し注意をしていたとすれば事前に防げたかもしれないと思うことがよくある。 私たちが想像できない驚くべきことが将来起こるかもしれないが、現在はこれを感知できず不安を感じたり、不平を言ったりする場合もある。 しかしそれを切望し、五感と心性が敏感になっていれば、たとえ小さな音、かすかな光であっても、私たちはその信号を感知できる。

ゴールドマンサックスが世界経済を展望する報告書(Global Economics Paper)を定期的に発表しているが、よりによってなぜ「未来のコリア」をこれほど楽観しているのか。 今回(No:188)だけではない。 2年前の2007年8月にもゴールドマンサックスは、世界の中間規模国家のうち可能性が見える韓国・メキシコ・インドネシアなど11カ国を選定し、未来を展望した報告書(No:153)を発表している。 この報告書は、2050年に個人所得が6万ドル以上の「富国クラブ」に属する国は現在の主要先進7カ国(G7)とロシア、そして韓国になると予想した。 驚くことに、このうち韓国が年9万ドルの個人所得で、「富国クラブ」のうち米国に次ぐ2位になるということだ。 2050年には韓国が英国・ドイツ・カナダ・フランス・日本を上回る国になる。 2年前のこの発表もある経済紙が小さく扱った。 政府が国家広報のために、国民の士気を高めるために、特別に力を注いだわけでもないのに、ゴールドマンサックスはこうした報告書を2度も発表している。

今回の報告書は特に南北関係に焦点を合わせたものだった。 韓国・北朝鮮(南北)が両体制を維持しながらお互い協力すれば、シナジー効果で2050年には現在のG7のうち米国を除いたどの国よりも経済規模が大きくなる。 所得も韓国の所得は9万6000ドル、北朝鮮は7万ドル、南北平均8万6000ドルで世界2位になると予想した。 その根拠に北朝鮮の優秀な労働力と豊富な地下資源、韓国の技術および資本力、そしてシナジー効果による生産性の飛躍的向上などを選んだ。 もちろん基本前提は北朝鮮の開放・改革だ。 この前提の下、南北が協力すれば、北朝鮮は初期の15年間、少なくとも7-8%の成長を遂げ、韓国も人口減少などで落ちる成長動力を回復できる、と考えている。 従って韓国に負担となるドイツ式の突然の統一よりも、中国-香港のような漸進的統合が望ましい、ということだ。 現在個人所得1000ドル程度の北朝鮮を考えると夢のような話だ。 夢のような話であるため、私たちの関心を集めることができないが、ゴールドマンサックスはずっと信号を送っているのだ。

信号を妨害しているのは騒音だ。 騒音が大きくなると信号音は聞こえなかったり埋もれたりする。 韓国メディアがこうした信号をとらえられない理由もまさに騒音が大きいからだ。 その頃、公務員労組が全国民主労働組合総連盟(民主労総)に加入したというニュースがあった。 私たちはこうした騒音のため必要な信号を聞くことができない。 この国がここまで成長できたのは誰の力が大きかったからか。 三星(サムスン)電子・LG電子・現代(ヒョンデ)自動車・現代重工業など世界的な企業のおかげだ。 しかしこうした企業が最も非難を受け、評価を受けられない国が韓国だ。 その震源地は民主労総だ。 そこに公務員が加入するというのはまさに逆行する世の中だ。 履歴書を100社に出しても就職できない若者たちが数十万人といる。こうした気の抜けた公務員は追放し、若者を代わりに就職させる方法を探さなければならない。

南北関係で最も大きな騒音は北朝鮮の核だ。 ゴールドマンサックスが送る信号の核心は、まさに「北朝鮮がまず変わり、南北が協力すれば、次世代には世界一の国になる」というメッセージだ。 しかし核という騒音のため南北関係が一歩も進めずにいる。 この信号をまず聞かなければならないのはもちろん北朝鮮指導部だ。 韓国も騒音に没頭するあまり、信号を逃すことがあってはならない。 騒音は常に存在する。 たとえ今は前が暗くても、2050年が送ってくる信号を追って私たちは一歩ずつ前進していかなければならない。


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