【コラム】2017年韓国株式の帰還、その光と影
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.17 15:07
まさに分かりそうで分からないのが株式だ。米国にドナルド・トランプ大統領時代が開かれると、全世界の株式市場が崩れるだろうという見方が多かった。しかし、現実は正反対だ。米国証券市場が過去最高値を更新し活気が溢れている中で、先進国・新興国を問わず株価が揺れている。米中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)が基準金利を引き上げた15日もそうだった。今後3%台に向かって年間3回にかけて金利を上げていくという立場を表明したが、主要国の株価は一斉に上昇した。
今年に入り、グローバル流動資金が世界株式市場に次から次へ集まっている。その規模は700億ドル(約7兆9390億円)をはるかに超えた。そのおかげで主要国の証券市場は5~10%ずつ上昇した。韓国証券市場も遅きに失したが、外国人資金が口火を切って上昇傾向を見せている。3月中に流入した資金だけでもすでに3兆ウォン(約3004億円)となっている。
いったい何が変わったのだろうか。昨年にはグローバル証券市場から流出した資金が1000億ドルにもなったのではないか。世界経済が長期低迷のトンネルから抜け出して本格的に回復期に入ったとみる見方はいまだない。ただし、過去日本のようなデフレーション(物価下落+成長停滞)を懸念する局面からは抜け出したという安堵感が湧いたおかげだと読み取れる。米国経済が経済をリードする国として希望を見せてくれた。米国の物価上昇率は目標値の2%に近付いており、失業率は完全雇用に準ずる4.7%まで落ちた。