エジプト、韓国人テロが変数…試験台に上ったシシ国防相大勢論(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.02.19 18:01
だが逆に、これがシシ国防相のほかに代案がないという恐怖心理を植え付ける可能性もある。特に境界隣接国家であるリビア・スーダン・イスラエルからジハーディスト(イスラム聖戦主義者)と武装軍閥が浸透し続ける状況で、ムバラク政権を体験した壮年層はむしろ軍部統治が必要悪だという立場を堅持している。その上、出場意向を示した候補者たちはシシ国防相のライバルにはならない。軍参謀総長出身であるサミ・アナン氏はムルシ氏の軍補佐官出身で事実上ムスリム同胞団の候補者だという批判をかっている。去る大統領選挙で3位になった救国戦線代表のハムディーン・サバヒ氏は、シシ国防相のクーデター以後に彼を「救国の英雄」と称賛した。今回の出馬も次期首相の席を保証されて付き添うことになるという疑惑が広まっている。そのためにニューヨークタイムズは17日「革命を主導した若い層が、実際の権力を掌握した壮年層との深い世代格差を感じて挫折している」とエジプトのジレンマを伝えた。
今回のバステロは、境界隣接国であるイスラエルにも警告灯をつけた。周辺国のシリア・ヨルダンが慢性的な紛争状態に苦しめられているイスラエルでは年180万人に達するクリスチャン訪問客の相当数がシナイ半島を通じて陸路で入国する。聖書でモーゼがエジプトを脱出してイスラエルに至る「出エジプト」ルートを再現する目的もある。今回犠牲になった忠清北道鎮川(チュンチョンブクド・ジンチョン)の中央教会の信者もこの巡礼コースを経てタバへ向かったところ被害に遭った。