北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）第１書記の妹キム・ヨジョン（２５）がまた兄に随行している。１９日付の労働新聞は、金正恩第１書記の５６７軍部隊傘下１８号水産事業所訪問（１８日と推定）を伝え、黄炳瑞（ファン・ビョンソ）軍総政治局長らとキム・ヨジョンが同行したと伝えた。９月３日に平壌（ピョンヤン）で開かれた牡丹峰（モランボン）楽団公演の観覧以来７７日ぶりだ。

特に金正日（キム・ジョンイル）総書記（２０１１年死去）が生前に好んで着ていた「野戦綿服」姿で登場し、目を引いた。金正日総書記が軍部隊や工場を訪問する時にいつも着ていた薄水色の冬コートが「野戦綿服」だ。北朝鮮記録映画はキム・ヨジョンの生母・高英姫（コ・ヨンヒ、２００４年にフランスでがん治療中に死亡）もこの服を着ている夫婦同伴の場面を公開したこともある。

安燦一（アン・チャンイル）世界北朝鮮研究センター所長は「祖父の金日成（キム・イルソン）を真似て長いコートを好んで着ていた金正恩とは違い、キム・ヨジョンは父の金正日がいつも着ていた服装で登場したのが興味深い部分」と話した。

労働新聞は１１人の随行員のうちキム・ヨジョンを最後に並べた。９月の行事でイ・ジェイル労働党第１副部長より先に名前が書かれた当時とは違う。労働新聞は１－３面にわたり水産事業所訪問の写真を２０枚も掲載したが、キム・ヨジョンの姿はほとんど顔が見えていない１枚のみ掲載した。

１８号水産事業所を訪問した金正恩第１書記は「大豊漁という話を聞いた」とし「とてもうれしく、最近は眠れない」と述べた。また「敗北主義に陥って泣くばかりで、党の政策を言葉だけで覚える社会の一部の人たちとは違う」とし、軍部が掌握する水産事業所を称えた。