朴槿恵政府の信頼外交、現実的アプローチが必要な時
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.15 09:48
国際関係分野の学識者でハーバード大客員教授のジョセフ・ナイ氏(77)が「“信頼”を基盤とした韓国政府の外交政策は賢明でよく考案されたものだが、現実的なアプローチもなく信頼だけを追求するなら“失望”につながるおそれがある」と話した。今月8~9日にソウルで開かれた世界政策会議(WPC)への参加のために訪韓したナイ氏と11日、ソウル汝矣島(ヨイド)コンラッドホテルで会った。朴槿恵(パク・クネ)政府の外交政策基調である信頼外交についての評価を尋ねると、ナイ氏は「信頼が透明性につながり、実際に世界を発展させることができるということには同意するが、それは立証可能な信頼である時にのみ可能なこと」と話した。
北朝鮮に対する不信が反映された言葉であると思われる。ナイ氏は「北朝鮮は信じることができない国家」とし「最近、米国人人質を釈放したのは米国を同盟国である韓日から分離させようとする北朝鮮の戦略で、北朝鮮は米国との1対1の交渉を進めたがっているが米国はそうは望んでいない」と説明した。6カ国協議の有用性は認めた。ナイ氏は「北朝鮮が核をあきらめることはないと思うが、6カ国協議を通じて北朝鮮の考えを聞く必要はある」と話した。
米国内の代表的な知日派に挙げられているナイ氏は「韓国と日本が70年前のことで争うのは、北朝鮮による危機状況が発生した時に、その共同対応の効率性を阻害する側面がある」とし「今は歴史を後にして未来を見なければならない時」と強調した。「第2次世界大戦終戦70年を迎える2015年が契機となりうる」ともした。