金浦(キンポ)空港で北朝鮮・平壌(ピョンヤン)行きの飛行機が飛ぶ日には、やや変わった風景が演出される。平壌行きの乗客は、金浦空港の国内線庁舎ではなく国際線の庁舎へ向かう。チェックインや手荷物検査などを経た後、パスポートを所持し出国手続きを踏む。
一見海外旅行に向けた手続きのように見える。ところが、その次から異なる。海外旅行者は、出国の手続きを終えた後には、多くの場合、免税店に立ち寄り贈り物を買うなどのショッピングをする。だが、平壌行きの乗客は、同じ手続きを済ませたにもかかわらず、免税店に立ち寄れない。