政府が国連総会対北人権決議案採択表決で棄権した。昨年は北朝鮮の核実験、ミサイル発射を糾弾する次元で賛成したが、今回は「南北関係の特殊な状況」を勘案したというのだ。「政府」と呼ぶにはきまりが悪いほどの情けない行動だ。
まず人権概念に対して無知を示した。人権は国際社会で誰も侵害することができない人類普遍的価値として定着して久しい。状況によって尊重したり無視したりすることができる価値のものではない。北朝鮮が情勢を緊張させれば賛成し、そうでなければ棄権しても構わない、そんな程度ではない。北朝鮮住民が人権をどの程度享受しているかだけが基準にならなければならない。政府の論理とおりなら北朝鮮がまた緊張を高めた場合、立場を変えるのか。