<企画社説>③次期大統領、これだけはしなければならない盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が推進した対北政策の問題点は2つに整理される。1つは任期内にあらゆる手段を使って最小限こうした目標は果たすという戦略的思考が不足だったということだ。その代わり「北朝鮮の願いを聞き入れれば北朝鮮が感動して変化する」という純な論理にとらわれた。「6カ国協議で北朝鮮がほしいだけ与えて問題を解決しても利益が残る商売」「条件のない物質的・制度的支援をする」という盧大統領の発言がまさにそれだ。しかし結果はどうだったのか。北朝鮮から盧政府の善意に感動するどころか悪意で出た。「先軍政治が南側の安全を保障しているから米を支援しなさい」と横柄だった。それだけではない。内政干渉、ミサイル発射に続き、核実験までして韓国を脅かした。しかしこの政権は抗議ひとつまともにできなかった。「北朝鮮を刺激すれば南北関係が破綻する」という恐れから抜け出せなかったからだ。このせいで韓国内での対立も深まった。これは対北支援の障害物ともなった。南北ともに否定的影響を及ぼしただけなのだ。次の大統領はこれを他山の石にしなければならない。北核や拉北者問題など、必ず貫徹しなければならない目標を設定し、これを北朝鮮に刻印させなければならない。もちろんマンツーマンの完璧な相互主義は北朝鮮実情上、難しいだろう。しかし南側の要求を北側が目もくれないのに、対話ができないといらだつ姿をこれ以上見せてはいけない。それでこそ北朝鮮が韓国商戦をしようとする誘惑から脱して、本来の意味での交渉も可能になる。このため対話にばかりこだわっている統一部の地位を調整する必要がある。