日本が周辺国から自国方向に発射した弾道ミサイルを大気圏外で迎撃する「ミサイル防衛(MD)システム」の基本配置を今年の年末までに完了する。これによって来年からは米国のような水準でMD開発と配置ができることになる。直接狙った仮想敵国は北朝鮮だが、領土紛争による衝突可能性を排除することができない中国とロシアも暫定的な対象だ。
◆全世界2番目SM-3発射実験=日本防衛省は核弾道などを積んだ弾道ミサイル攻撃を受ける可能性に備え、海自のイージス艦「こんごう」に搭載した海上配置型迎撃ミサイルSM-3の発射実験を12月中に行うことにしたと14日、明らかにした。SM-3発射実験はMDシステム構築に全力を傾けてきた米国を除けば日本が初めてだ。実験は米軍の協力を得てハワイで標的用として中距離弾道ミサイルを発射し、そこから数百キロ離れたところで待機しているイージス艦こんごうがSM-3を発射し、高度1000キロ以上の大気圏外上空でこれを迎撃するのだ。