国家人権委員会は昨年12月「北朝鮮で発生した人権侵害行為は調査対象から排除する」と明らかにした。残酷な北朝鮮人権じゅうりん状況には目をつぶるという決定だった。こう言っていた人権委内部で南北首脳会談の議題に北朝鮮人権が含まれるよう盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に勧告しようという声があがった。注目するに値する変化だ。この政権は北朝鮮人権の話が出れば黙りこくってしまう。北朝鮮を刺激して南北関係を不安にするというのがその理由だった。
しかし説得力がない話だ。米国は韓国より数十倍以上の強度で北朝鮮人権問題を批判してきた。しかしその結果はどうか。米国の問題提起と関係なく両国関係はこれまでよりも改善されていないか。韓国が申し立てれば破綻し、米国が取り上げれば何の問題もないのか。