女性として生まれたキム某さん(29)は昨年9月、裁判所決定を受けて男性に戸籍を訂正した。しかしまだ女性の生殖器を男性のものに変えていない。持病で体が衰弱し、性転換手術が不可能だったからだ。戸籍上男性となった金さんに2カ月後、徴兵検査通知書が来た。
身体検査を担当した軍医は彼を外部と遮断された別室に連れていった。軍医は「ズボンを下ろしてくれ」と要求した。生殖器の有無を直接確認しなければならないという理由だった。金さんはすったもんだの末に要求に応じたが、羞恥心をこらえることができなかった。キムさんは今年の2月「裁判所決定文と診断書を提出して性転換事実が分かるにもかかわらず、敢えて隠密な身体部位の露出を強要した」として人権委に陳情書を提出した。