韓国政府は1976年に在韓米軍の撤退を防ぐため、対米外交に総力を挙げていた。外交通商部が4日に公開した外交文書によると、在韓米軍撤退の公約を掲げていた当時のカーター米民主党大統領候補が当選する可能性が高まると、韓国政府はカーター候補の韓半島政策を変えるため総力戦を繰り広げた。文書の量は約11万9000ページにのぼる。
ひとまず、政府は76年7月、外務部と中央情報部が主導した「韓半島の情勢と韓米関係」という見出しの報告書をカーター氏側に贈った。報告書は▽南北(韓国・北朝鮮)対立の状況と軍事力の比較▽韓半島での米国の利害関係▽民主主義と自由・人権問題に対する釈明--などを主な内容に、韓国の目標と米国の国家理念が一致することを強調した。