李承燁（イ・スンヨップ、３０）が気持ちを変えた。 千葉ロッテを離れて他球団へ行く。 日本プロ野球最高の名門、読売ジャイアンツだ。 現地メディアからは「すでに李承燁と巨人は合意しており、発表を残した状態」という報道が出てきている。 李承燁は「代理人にすべてを任せた」とし、口を閉ざしている。

巨人とはどんなチームか。 最高の名門にふさわしく最高の待遇と人気が保証されるチームだ。 しかし自尊心が強く、世論に鋭敏にならざるをえないため、外国人選手が適応して良い状態で出ていくケースはほとんどないチームでもある。 趙成珉（チョ・ソンミン）、鄭珉台（チョン・ミンテ）、鄭珉哲（チョン・ミンチョル）も次々と失敗した。 李承燁は２年前、三星（サムスン）を離れて千葉ロッテへ行った時のように、もう一度‘茨の道’を歩むということだ。

９日のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）ユニフォーム発表会に出席した際、李承燁は「１月２５日に日本へ向けて出国した後、２８日からオーストラリアで始まるチーム（千葉ロッテ）練習に参加する。 そして２月１５日に鹿児島のロッテキャンプに合流した後、１９日に代表チーム合宿（福岡）場所へ行く」と話した。千葉ロッテでもう１年シーズンを送ることを既定事実とした言葉だった。 前日（８日）、代理人の水戸重之弁護士が韓国入りし、李承燁に会って帰った後だった。

その李承燁の心境に変化が起きたのは１０日から１２日の間だ。 李承燁は、日本に戻った水戸氏から「巨人へ行けそうだ」という話を受けた後「移籍」を決心した、という推測が可能になる。

今年、巨人は一塁手に江藤とメジャーリーガーのジョー・ディロンを考えていたが、６日に江藤が西武ライオンズに移籍したため、一塁手にもう一選手が必要になった。 李承燁が一塁手のポジションを確保するには、ディロンに勝たなければならない。

李承燁は日本シリーズが終わった後からずっと移籍を希望していた。 ロッテでは一塁手として毎試合出場するのは不可能だからだ。「ポジションの保証」にこだわったのもそのためだ。 しかし他球団からのオファーがなく千葉ロッテ残留の方向へ傾くと、巨人側が見せた「ポジションの希望」に身を投じた。