「サムスン」は、ヒット商品の製造機だ。「国民ドラマ」とされ「夢の視聴率」５０％の実現を目前にしているドラマ『私の名前はキム・サムスン』に登場する各小道具が大人気を博している。

６月３０日の放送で、男子主人公のヒョン・ジンホン（ヒョン・ビン）がヒジン（チョン・リョウォン）と一緒に『モモ』（ミヒャエル・エンデ著、出版：ビリョンソ）という本を買うシーンがあったが、書名がクローズアップされた同シーンのおかげで、９９年に出版されて以降２２万部が売れ、「平凡なステディーセラー」だった同書が、１日に１万部の注文が殺到する「ベストセラー」になったのだ。

同書がドラマに初めて登場した日の翌日、注文が４０００～５０００部に増えた後、７月６日にもう一度ドラマに登場してからは注文が１日１万部へと急増した、とのこと。現在、キム・サムスンの影響で売れた部数は約４～５万部。それだけではない。

キム・サムスンが通ったというパリの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」（Ｌｅ　Ｃｏｒｄｏｎ　Ｂｌｅｕ）の韓国校「ル・コルドン・ブルー淑明（スクミョン）アカデミー」にも問い合わせが殺到している。同校には最近、パティスリー（ケーキ・ビスケットなど小麦粉を材料にした菓子を作る人）になりたいという高校生の電子メールが相次いでいる。

ソウル九老洞（クロドン）の愛敬（エギョン）百貨店・地下１階にある「ル・コルドン・ブルー」直営の売り場では「サムスン・ケーキ」と名付けられたケーキが１００個余売れ、劇中サムスンが着ているＶネックのＴシャツと漫画キャラクターのＴシャツなども「サムスン・スタイル」として流行っている。