盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が「上半期に予定された小泉首相の訪韓日程を取り消す必要はない」と話した。「首脳会談の早期実現を希望している」という小泉首相の発言を受けての話だ。首脳会談が実現されれば、悪化一辺倒の両国関係を解消できる転機が作られるだろう。
韓日間の対立は、盧大統領が「外交戦争」に触れて以降、さらに悪化する恐れがあった。本来、外交とは、一方の勝利や投降などあり得ない。互いの体面を守りつつ、いかにすれば対立を縫合していくのかが、外交の技術である。国家の元首が決定的な発言をしてしまえば、外交的な解決にプラスにならない。その点から、盧大統領の発言は不適切だった。