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60億ドルの凍結資金解除、韓国とイランの経済協力に薫風期待

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.13 13:22
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米国とイランが両国の収監者を釈放し韓国に凍結されたイランの資金約60億ドルを解除するのに合意したとニューヨーク・タイムズとイラン国営イラン通信などが10日一斉に報じた。両国政府も声明を通じこれを正式に確認した。今回の合意により2018年のトランプ米政権当時に強化されたイラン制裁により韓国の銀行に足止めされていたイラン資金の凍結も近く解除される見通しだ。韓国とイランの関係で最大の障害だった凍結資金問題が4年3カ月ぶりに解決されれば両国の外交関係だけでなく経済協力も活気を取り戻せるものと予想される。

報道によると、イランは首都テヘランのエビン刑務所に収監されていた米国人5人を家宅軟禁に転換した後、臨時住居に移した。対象者はスパイ容疑などで懲役10年を宣告された事業家や環境運動家らイラン系米国人3人を含む5人だ。ただ米国は「収監者釈放」に、イランは「凍結資金解除」に重点を置いた点で違いを見せた。ホワイトハウス国家安保室(NSC)のワトソン報道官は声明で「イランから米国人5人を釈放し彼らを家宅軟禁したという確認を受けた。米国市民は当初拘禁されてはならなかった」と明らかにした。

 
イラン外務省は「米国がこの数年間韓国で違法に差し押さえたイランの資産を引き出す過程が始まった」と確認した。これに先立ち2018年に米トランプ政権がイランとの核合意を破棄し対イラン制裁を復元したことで2019年5月からウリィ銀行と中小企業銀行に開設されたイラン中央銀行のウォン決済口座が凍結された状態だった。これにより韓国とイランの外交関係が悪化し、両国間の貿易とエネルギー協力などにも障害として作用してきた。

米国とイランの合意のニュースが伝えられると、ウクライナ戦争などで原油などのエネルギー需給が不安定な状況で産油国であるイラン産原油輸入の道が開き韓国企業の現地進出と輸出にも好材料として作用するとの見通しが出ている。イランは石油埋蔵量4位の国だ。韓国はこれまで都市銀行にイランの原油輸出代金数兆ウォンが預けられている状況で「問題を早く解決せよ」というイランと、「制裁を順守せよ」しという米国の圧力を同時に受けてきた。

変数は来年の米大統領選挙だ。イランは核合意を破棄したトランプ前大統領が再び当選する可能性を懸念しており、政権交代にともなうリスクを米政府が保障しろという立場だという。ニューヨーク・タイムズは「交渉が長期化するほどバイデン大統領も大統領選挙を控えて新しい合意を引き出すのが難しくなるだろう」と診断した。共和党は今回の合意を強く批判した。トム・コットン上院議員は声明を出し「バイデン大統領が米国人捕虜の身代金として60億ドルを支払ったもの。これはイランの指導者がより多くの人質を捕らえるようにあおるだけ」と指摘した。

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