【時論】福島汚染水放出、徹底検証が先だ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.18 09:46
日本政府が福島第1原発の汚染水を放出する計画を進め、懸念が強まっている。最近開かれた韓日首脳会談に基づき、23日から専門家で構成された韓国側の視察団が福島現地を3泊4日の日程で訪問する予定だ。
福島事故原発では原子炉冷却、地下水流入、降水などで発生した放射能汚染水をALPS(多核種除去設備)という設備で浄化し、1000基ほどの大型タンクに保管している。このタンクが埋まるため貯蔵水を希釈して海に放出するということだ。ALPSは多くの放射性同位元素を除去する。ALPSで除去できないトリチウム(三重水素)は毎年0.022ペタベクレルずつ排出基準の40分の1以下の1リットルあたり1500ベクレル(Bq/L)になるよう希釈して海洋に放出するというのが日本政府の計画だ。
この放射能はどれほど危険だろうか。放射能の単位は見慣れないが、比較すると理解しやすい。地球の大気圏では宇宙放射線により生成された中性子と大気中の窒素・重水素が反応し、トリチウムが生まれる。水の形態で存在するトリチウムは雨になり、地表に移動する。韓国では地下水研究のために雨水のトリチウム量を測定するが、その放射能水準が1リットルあたり0.118ベクレルだ。この数値に韓国の年間降水量と国土面積をかけると、1年間に雨・雪で降るトリチウムの放射能は0.121ペタベクレルとなる。