くっついた手足の指、閉じた目…ミャンマーの児童に訪れた韓国での奇跡
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.15 09:07
「片方の目は開かず、食べ物ものどを通りにくい」。国際救護団体メントリス財団で活動するキム・ヨンミさん(57)はまだ、昨年12月にミャンマーで涙を流した時のことが忘れられない。ミャンマーのミャウンミャで救護活動をしながらテンリンシシャちゃん(当時2歳)と出会った。テンリンシシャちゃんは口が歪んで、手足の指がくっついていた。成長が止まった頭蓋・顔面骨による痛みから右側の目はほとんど閉じている。気道が狭いため呼吸が激しく、口唇裂口蓋裂のため食べるたびに鼻から流れ出る。
テンリンシシャちゃんは先天性のアペール症候群(Apert syndrome)患者だ。頭と顔の骨の成長が止まり呼吸・知能低下、視力喪失を招く病気で、英米圏では6万5000人に1人の割合で発生する疾患だ。普通、幼児用の手術台を使用するが、テンリンシシャちゃんの場合はそうでなかった。テンリンシシャちゃんの親はミャンマーの首都ネピドーから車で10時間ほど離れた田舎で露店をしている。1カ月の収入は10万ウォン(約1万円)にもならない。もしかするという思いでヤンゴンの病院を訪れたが、「現地の医療技術では治療が難しい」という返答を受けたという。さらに遅れれば永久的な障害が発生するかもしれない状況だった。キムさんは国内医療機関に助けを要請した。幸い、2月にセブランス病院がこれに応じた。