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【社説】新型肺炎拡散に不安な韓国経済、政府に対策あるのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.03 09:27
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新型コロナウイルス拡散が「ブラックスワン」(予測できない巨大衝撃)になる可能性がますます大きくなっている。韓国政府は「まだ経済に及ぼす影響は大きくない」と評価したが、週末を過ぎ雰囲気が変わっている。不安が拡散し全国の消費現場は冷え込み、企業活動も支障を受けている。

新型肺炎の中国内拡散速度と規模はすでに2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)を超えた。すでにSARSと中東呼吸器症候群(MERS)のため年間経済成長率が0.2%前後に落ちた経験をした韓国としては緊張せざるをえない。内外の経済機関の見通しもますます悲観的になりつつある。韓国銀行は今回の事態が中国経済に及ぼす影響がSARSより大きいものと予想した。一部専門家らは新型肺炎による世界経済への影響がSARS当時の3~4倍に達するという予想もしている。その上SARS当時は中国経済が拡張期のため迅速な回復が可能だったが、鈍化傾向に差し掛かった現在ではそうした期待は容易でないという見方も出ている。

 
SARS当時より中国への依存度がはるかに高まった韓国経済が受ける打撃はいうまでもない。実際に新型肺炎による韓国証券市場の下落幅は世界の証券市場の2倍以上になるほど金融市場は不安だ。しかもきょう春節連休が終わり取引が再開される中国証券市場が急落すれば世界の金融市場もともに不安になる可能性は大きい。何より心配なのは実体経済の悪化だ。企業は中国内工場を止めたり駐在員を帰国させるなどパニック状況だ。中国に大きく依存しているグローバル製造部品サプライチェーンの損傷まで心配しなければならない状況だ。そうでなくても韓国の製造業は昨年に稼動率が通貨危機以降で最低水準を記録するほど困難に直面している。「中国発肺炎ショック」でサプライチェーンまで揺らげば韓国の製造業はさらに大きな危機を迎えかねない。

衝撃が実体経済に広がらないよう非常な対策が必要だ。韓国政府は防疫対応予算の迅速執行と目的予備費の積極的活用のような対策を明らかにしたが、困難に直面した企業や小商工人が体感するには不足する感だ。最悪の状況を想定した中長期シナリオを組んで事態に備え、消費萎縮で企業と自営業者が倒産事態に巻き込まれないよう政策金融資金支援を増やさなければならない。過度な不安は警戒しながらも、買い占めや売り惜しみなど、混乱を機会に利用した不公正行為は積極的に取り締まらなければならない。反企業規制政策も至急手を入れて企業活動を支援しなければならない。

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