【コラム】米朝首脳会談、間違えれば非核化も安保も終わりだ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.01 13:03
2016年トランプ大統領当選直後、韓半島(朝鮮半島)問題に生涯携わり引退した米国の高位外交官と話を交わした。筆者は「トランプ大統領の登場で米国外交の不確実性が大きくなったが韓国へのアドバイスはないか」と尋ねた。彼は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の時も韓米関係が相当な困難を経験したが、それでもブッシュ大統領は韓国が同盟国だという点をいつも重視した」とし「トランプ大統領は同盟に対する認識がないので、韓米関係がはるかに難しくなるかもしれない」と心配した。トランプ就任2年が流れた今、トランプ大統領の同盟認識欠如は予想以上で、良くなる展望もあまりなさそうだ。
このようなトランプ大統領が金正恩(キム・ジョンウン)委員長とまた会うようだ。金英哲(キム・ヨンチョル)のワシントン訪問時、2月末に開催するという発表が出てきた。まだ不確実性は残っている。非核化の実質的進展を望む米国と制裁緩和を望む北朝鮮の間のきっ抗した綱引きが続いているためだ。とにかく韓国としては米朝首脳会談開催を椅子に深く腰掛けて見つめてさえいればいいというような状況ではない。昨年、シンガポールで、非核化ではこれといった成果もなく韓米合同演習の中断だけ突然決めてしまったトランプ大統領が今回は何をしでかすか極めて心配なためだ。よほどでなければ、最近訪韓した米国専門家の間から「いっそ会談なんて開かれなかったらいいのに」という言葉は出てこなかっただろう。