韓国の文在寅（ムン・ジェイン）大統領が１４日、「社会指導層の海外脱税は我々の社会の公正と正義を害する代表的な反社会的行為であり、必ず根絶しなければいけない」と強調した。趙亮鎬（チョ・ヤンホ）韓進グループ会長ら韓進グループ一家を念頭に置いた発言と解釈される。

文大統領はこの日、青瓦台で開かれた首席秘書官・補佐官会議に出席し、「積弊清算の一つとして検察がする不正腐敗事件の捜査に関連しても、犯罪収益財産が海外に隠されているのなら必ず見つけ出してすべて回収しなければいけない」とし、このように述べた。

文大統領は「海外への財産逃避は活動領域が国内外にまたがり、専門家の助力を受けて緻密に行われるため、一つの部署の個別的な対応だけでは限界がある」とし「国税庁と関税庁、検察など関連機関が共に参加する海外犯罪収益回収合同調査団を設置し、追跡調査と処罰、犯罪収益の回収まで協調する案を講じてほしい」と要請した。

検察は趙会長ら韓進グループ一家の脱税および海外財産に対する捜査を進めている。これに先立ち国税庁は趙会長ら４人が父の故趙重勲（チョ・ジュンフン）会長の海外財産を相続しながらも申告しなかったと検察に告発した。金融委員会傘下の金融情報分析院（ＦＩＵ）も大韓航空の海外資金の流れを調べた後、検察に通知した。検察はこうした資金が不正に使われたとみている。