<変わった北、変わらない北(2)>飢餓問題解決の目標、対北制裁が足かせに
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.18 14:32
北朝鮮の歌「一気に」は金正恩(キム・ジョンウン)時代を象徴している。2012年に設立された牡丹峰(モランボン)楽団の代表曲だ。軽快な電子楽器のリズムで「一気に」という歌詞を繰り返す。ミサイル発射や核実験後の祝賀公演でこの楽団が必ず演奏する曲だ。この曲が流れると観客は手拍子をとり、席を立って踊ったりもする。「一気に」は金正恩国務委員長が執権後に追求してきた「一気に飛躍」の意志が反映されているという。「一気に飛躍」とは、社会主義体制をそのまま維持しながら科学技術を通じて速いペースで経済難を克服するというものだ。1年間に数十万人が餓死することもあった過去を終えて希望の未来を提示するという意志が込められたという評価だ。
金正恩が執権後の最初の公開演説(2012年4月15日)で「市民が二度と苦しむことがないようにする」と述べた点はこれとつながっている。3月末の訪中当時、中国版シリコンバレーの中関村と中国科学院を訪問したのも同じ脈絡とみられる。金正恩は執権以降、「自らの地に足をつけて目は世界に向けよう」というスローガンを掲げ、コンピューター数値制御(CNC)分野に力を注いできた。韓国政府の当局者は「金正恩はよい生活をする社会を作るという趣旨で先代との差別化を図るようだ」と話した。