＃ＭｅＴｏｏ（ハッシュタグミートゥー）運動の波はますます激しくなっている。ＭｅＴｏｏ暴露から１カ月で検察、文化芸術界を経て、有力次期大統領候補だった安熙正（アン・ヒジョン）前忠清南道（チュンチョンナムド）知事まで性暴力被害者の暴露により検察の捜査を受けている。俳優チョ・ミンギは自ら命を絶つ極端な選択をした。死亡者まで出た後＃ＭｅＴｏｏ運動を見つめる韓国社会の見方は徐々に複雑になり、対立の兆しまで見せている。一部では「今回の＃ＭｅＴｏｏ運動で韓国社会が真の男女平等社会になるだろう」という賛辞が、また別の一部では「権力型暴力を男女問題に押しやり男性を敵対視する文化を作っている」という批判があふれる。一方では「なぜやられた時は我慢していまになって話すのか」として底意を疑う見方もあり、観淫症的後日談と被害者への非難で２次被害を増やすなど、性暴力に対する韓国社会の慢性的な旧態も依然として猛烈だ。

このような時ほど私たちは＃ＭｅＴｏｏ運動の本質に立ち返らなければならない。またこれを通じて達成しようとする目標を明確にしなければならない。＃ＭｅＴｏｏは急変する南・北・米関係のような超大型問題や他の主要争点も無力化させるほど韓国社会の超強力現在進行形問題だ。これはそれだけ権力型性暴力問題が腐りきった弊害だったということを見せる場面でもある。多くの副作用が懸念される中でも＃ＭｅＴｏｏ運動が必ず成功しなければならない理由は韓国社会の慢性的な権力型性暴力を根絶し、女性が安全に働ける社会を作らなければならないためだ。

私たちはまず性暴力を見る固定観念から反省しなければならない。多くの人々が暴露時点をめぐり＃ＭｅＴｏｏ暴露女性たちの底意を疑う雰囲気を作るが、これこそ私たちが痛烈に反省しなければならない問題だ。女性の性暴力に対する暴露・告発・訴えは十数年間絶えなかった。韓国性暴力相談所は２００３年から「性暴力生存者スピーチ大会」を開き、被害者が直接大衆の前で被害事実を告発した。２０００年に進歩陣営の女性たちは「運動社会性暴力根絶１００人委員会」を設け進歩運動圏の人々のうち性暴力加害者１０人余りを実名で公開した。（中央ＳＵＮＤＡＹ第５７４号）




【社説】「＃ＭｅＴｏｏ運動」はそれでも続かなければならない＝韓国（２）