【コラム】今年の「シーンスティーラー」、金正恩(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.13 15:19
映画やテレビドラマで抜群の演技力や独特のキャラクターで主演以上の注目を浴びた助演をシーンスティーラー(scene stealer)という。世界各国の指導者のうち「今年のシーンスティーラー」を選ぶのならこれ以上待つ理由はない。2018年の受賞者はすでに決まった。北朝鮮の最高指導者の金正恩(キム・ジョンウン)だ。彼は最後の瞬間にスライディングするように駆け込み、他人の祭りを自分の祭りにする驚くべき技量を見せた。
「神の一手」は金与正(キム・ヨジョン)だ。金正恩は平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)の開幕に合わせて自分の妹を急派する「サプライズショー」で人々の注目を引くのに成功した。金与正の一挙手一投足に向かったメディアの関心はアイドルスターもうらやましがるほどだった。2泊3日の短い日程で金与正は大統領、首相、国家情報院長、青瓦台(チョンワデ、大統領府)参謀など南側政府の要人に幅広く会った。文在寅大統領とは4回も同席した。趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官は専属案内員のような役割をした。北朝鮮が平昌五輪をさらった(hijack)という言葉が出てくる理由だ。