「信じるものは血筋だけ」…粛清で汚れた金正恩ファミリー残酷史(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.01 15:05
平壌(ピョンヤン)の権力の核心から血のにおいが漂う。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が海外に隠居中の甥キム・ハンソル氏を除去するために工作組を派遣したとみられ、雰囲気が尋常でない。2月の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を暗殺したのに続き、彼の息子までも消そうということだ。禍根をあらかじめ取り除こうということかもしれない。北朝鮮の金氏ファミリーの残酷な粛清史を通じて、いわゆる「小枝」の除去に執着するしかない金正恩の内部事情を分析してみる。
世襲権力のアキレス腱は正統性の問題だ。北朝鮮の金正恩政権のように先代指導者の女性遍歴のために家系図(family tree)が複雑で多端な場合は状況がさらにこじれる。絶対権力者の心をつかんだ女性は膝下の息子を後継者にしようと暗闘を繰り広げる。死を覚悟した争いは流血も招く。その傷と憎しみはそのまま子に移る。権力の座に就いた勝者は徹底的な報復で潜在的な不安要因の芽を摘み取ろうとする。敗者は切歯腐心し、復讐の刃を研ぐ。