中国は新興５カ国（ＢＲＩＣＳ）首脳会議開幕日に実施された北朝鮮の６回目の核実験挑発を強力に糾弾した。３日午後、中国外交部は声明を通じ「北朝鮮は国際社会の普遍的な反対を考慮せずに再び核実験を進めた。中国政府はこれに決然と反対し強力に糾弾する」と明らかにした。

続けて「北朝鮮は国際社会の韓半島（朝鮮半島）非核化問題に対する断固とした意志を直視し、国連安全保障理事会の関連決議を誠実に順守しなければならない。状況を悪化させる行為と自身の利益に合致しない誤った行動を中止し、対話を通じて問題解決の道に戻ることを強力に促す」と強調した。また「中国は国際社会とともに全面的で完全に安保理対北朝鮮決議を執行し、韓半島非核化目標を揺らぎなく推進するだろう」と付け加えた。

専門家らはこの日の中国外交部の声明が北朝鮮の６回目の核実験に対する強力な非難と抗議を含んでいるが、対話を通じた北朝鮮の核問題解決という中国の基本方針からは抜け出していないと分析した。中国政府が「決然とした反対と強力な糾弾」という用語を使ったが、「中国は韓半島の平和・安定を確固と守るだろう」という部分は依然として軍事力よりは対話と交渉を通じた解決策を強調していることを示すということだ。また「北朝鮮」ではなく「韓半島の非核化」という用語をそのまま使ったのも中国の対北朝鮮政策基調に大きな変化がないということを示す部分だ。

だが、北朝鮮が国際社会の強力な警告にもかかわらず６回目の核実験を強行しただけに国際社会の対北朝鮮圧迫は一層強化される見通しだ。したがって日米などが要求している対北朝鮮原油供給制限カードに中国政府がどのように反応するのか注目される。

現在では原油供給が途絶えたり大きく制限される場合、北朝鮮の経済体制自体が崩壊する恐れがあるだけに、中国の立場では原油関連制裁に慎重を期するほかはない状況だ。だが習近平国家主席としては「マイウェイ」に固執する金正恩（キム・ジョンウン）政権によりますます大きくなる負担をどのように解消するかが課題だ。特に米トランプ政権と対決しなければならない習主席の立地はますます狭くなっている。

したがって習主席が今回のＢＲＩＣＳ首脳会議に参加したロシアのプーチン大統領とともに北朝鮮問題に対しどのように協調するかが中ロの今後の北朝鮮の核解決策に影響を及ぼすものとみられる。

中国もこの日北朝鮮の核実験のニュースを素早く伝えた。中国地震局はホームページとウェイボー（中国版ツイッター）を通じ、マグニチュード（Ｍ）６．３、深度０メートルの北朝鮮内の地震のニュースを便り伝えながら人工地震であることを意味する「疑爆」という見出しを付けた。北朝鮮の６回目の核実験の可能性を明確にしたのだ。引き続きＭ４．６の追加地震が発生したとも伝えた。

地震局のウェイボーには北朝鮮と隣接した延辺・吉林・長春・瀋陽などで８秒ほど激しい振動が感知されたという住民らのコメントがリアルタイムで上がってきたりもした。

特に北朝鮮豊渓里（プンゲリ）核実験場から１７４キロメートル離れた延辺朝鮮族自治州の住民らは突然の振動に驚き急いで避難した。延吉市に居住する同胞のチェさんは「私は感じなかったが周辺が騒々しく家の外に出てみたら住民たちが振動に驚いて避難していた」と話した。

延辺科学技術大学では義務軍事訓練を受けていた新入生が食事中に激しい揺れに驚き建物の外に急いで飛び出した。教職員寮にいたある教授は「机の上に置いたカップ２個がぶつかり合うほど振動が強かった。瞬間的に北朝鮮の核実験を疑った」と話した。

この日中国国営メディアは慎重に反応した。中国中央放送（ＣＣＴＶ）と党機関紙人民日報などは北朝鮮の核実験をモバイルプッシュサービス（速報）で伝えたが、生放送とホームページでは関連報道をしなかった。