【コラム】国防長官がこれでは=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.03 09:44
宋永武(ソン・ヨンム)国防長官は実に難しく今の地位にたどり着いた。聴聞会前から高額諮問料の受け取り、4回にわたる偽装転入疑惑などが取り沙汰された。野党は彼を「積弊」と規定した。聴聞会では野党の攻勢がさらに激しかった。彼は、飲酒運転と高額諮問料について「反省しており、申し訳ない」と頭を下げたが、疑惑をすべて釈明することはできなかった。ある野党議員が「法務法人栗村(ユルチョン)がボランティア団体でもないのに月3000万ウォン(約295万円)を与えたというのは行き過ぎた優遇ではないか」と指摘すると、「私もびっくりした」として周りを驚かせた。
さらに大きな問題は、国防長官候補が高高度ミサイル防衛(THAAD)体系問題をめぐって右往左往した点だ。THAADの国会批准に対する立場を尋ねる議員の数多くの質疑にまともに答えられなかった。彼は「THAADに対する基本認識が整理されていない」〔鄭晋錫(チョン・ジンソク)自由韓国党議員〕という屈辱的な批判を言われるしかなかった。どれほどひどければ、文在寅(ムン・ジェイン)政府に好意的な正義党も不適格だと声を出したのだろうか。それでも文大統領は粗大ヨプ氏(前雇用労働部長官候補者)カードを投げて宋永武氏を選んだ。