【時視各角】ロッテの悲鳴(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.09 11:19
中国中心の平和、「パックスシニカ(Pax Sinica)」に対し米国最高の中国専門家に挙げられるスティーブン・モッシャーは極めて冷笑的だ。彼は「中国人は2000年余りにわたり自分たちが組織したまさにその秩序の通りに世界を、特に東アジアを再編したい。中国が中心にあり、ぺこぺこする衛星国がその周辺を囲んだ形態だ」(『ヘゲモニー』)と書いている。
こうした大きな絵で見ればロッテがいま中国で体験している災難はすべてパックスシニカのためだ。口実は高高度防衛ミサイル(THAAD)用地提供だが、本音はパックスシニカに向けた「手なずけ」という事実をわれわれは知っている。だから中国のロッテバッシングに官民の区別がないのだ。官は中国国内のロッテマート55カ所を4日間に新たに営業停止させた。中国人消費者は有無を言わせず「ロッテは中国から出ていけ」と叫ぶ。ロッテの商品を売り場から持ち出して投げ壊すのは普通だ。これほど息がぴったり合うことはない。