【コラム】韓国経済、模範生より冒険生が生かす
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.01.05 13:10
今年も韓国経済の見通しは暗い。昨年の韓国の輸出額は4955億ドルで前年より5.9%減少した。輸出が2年連続マイナス成長を記録したのは実に58年ぶりだ。主要企業の業績鈍化は良くなる兆しが見えないのに不確実な政治状況まで経済心理を萎縮させる。内外で悪材料が積み重なっている。それなら韓国経済は本当に希望がないのだろうか? 私の考えは違う。難易度が高い試験を控えた学生は心配するのではなく、勉強をもっとしなければならない。いま韓国の経済主体がしなければならないことは懸念ではなく、悩んで、確かめてみることだ。
現在の韓国経済が置かれた構造的問題として、貧富格差深化、人口高齢化、家計負債増加、不足した老後の準備、企業競争力鈍化などが挙げられる。事実この難題は1日でわれわれの前に投げられたのではない。国際通貨基金(IMF)の救済金融を受けた1990年代末から引き続き提起されてきたものだ。もちろん若干の違いはある。当時の経済危機は大企業に集中した経済政策に加え、不透明な会計、高い負債比率、劣悪な企業支配構造などが主原因だった。導火線が企業負債という点で家計負債が心配である現在とは違う。いずれにせよあれほど厳しく危機を克服し、約20年の時間が過ぎたのにいま韓国の状況がその当時と根本的に変わっていないという点が重要だ。