韓国で起きた加湿器殺菌剤事件の被害者がオキシー・レキット・ベンキーザー（以下、オキシー）が出した最終賠償案を批判し、欧州社会水準の賠償を要求した。

「加湿器殺菌剤被害者と家族の会」と「加湿器殺菌剤被害者遺族連帯」などは９日、ソウル汝矣島（ヨイド）オキシー本社前で糾弾集会を開き、このように明らかにした。

オキシーは先月３１日、加湿器殺菌剤被害者の最終賠償案を発表した。被害者に最大で３億５０００万ウォン（約３２００万円）の補償金を支払い、乳幼児の死亡慰謝料として５億５０００万ウォンまで支払うことを明らかにした。

被害者はこの賠償案に対し、１・２等級被害者についてのみ賠償して３・４等級被害者への言及がないだけでなく、賠償額は欧州水準より低く、国内法曹界の意見と比べても半分水準に過ぎないと指摘した。

被害者団体は「もしこの事件が英国で起きたとすれば個別被害補償のほかにもオキシー売上額の１０％である１兆８０００億ウォン程度を罰金として負担したはずだ」とし「オキシーは被害補償においても自社基準よりは韓国式を念頭に置き、二重的なものさしを適用したのではないかと疑わざるをえない」と主張した。

被害者はオキシーが最終賠償案を撤回する一方、ラケシュ・カプール英国代表が韓国国会の聴聞会に出席して被害者と国民に対する公式謝罪と、カラブ・ジェイン元オキシー代表をはじめ主な役員も国会・検察の召喚に誠実に応じるべきだと主張した。