基礎研究に集中投資すれば韓国も先進AIに追いつく(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.08.03 10:39
1968年のメキシコオリンピック(五輪)で、米国の走り高跳び選手ディック・フォスベリーがバーに向かって跳んだ。彼を見ていた観衆は驚いた。フォスベリーが上を向いて棒を跳び越える「背面跳び」を史上初めて見せたからだ。それまでは誰もこのような跳び方をしなかった。当時は横になってバーを跳び越える「ベリーロール」が主流だった。フォスベリーは五輪新記録(2メートル24センチ)をマークし、金メダルを獲得した。フォスベリーは五輪記録を6センチも高めた。
人工知能(AI)分野でも似たようなことがあった。カナダ・トロント大の「スーパービジョン」チームが世界最大の画像認識大会「ILSVRC」(ImageNet Large Scale Visual Recognition Competition)に初めて出場した。ILSVRCは2010年に始まった大会だ。各チームの人工知能が、いくつかのイメージが表すものが何かを当て、その誤答率の低さを競う。スーパービジョンチームは、英オックスフォード大、東京大、独イェーナ大、ゼロックスなど有名な研究機関が開発した人工知能を圧倒して優勝した。他のチームが誤答率26%台で小数点攻防をする時、「ディープラーニング(Deep Learning)」という技法を採用したスーパービジョンチームは15%台を記録した。50年ほどの歴史を持つAIの革新を起こしたディープラーニングの華麗な登場だった。