【コラム】よかった、金英蘭法…視線2035世代=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.29 15:34
化粧品が入った小さなショッピングバッグが初めてだった。見習い記者のレッテルも剥がれていない頃、リップスティックを撮影しに行ったところ、「新製品なので使ってみてほしい」と渡された贈り物だった。高価ブランドではないが、いくつかの種類が入っていて、5万ウォンは十分に超えるようだった。会社に戻って部長の前にショッピングバッグを持っていき、受け取ってもよいものかと尋ねた。部長は苦笑いを浮かべながら、数十万ウォンのものなら返して、そうでなければ使えばいいと答えた。企業の立場では、自社製品を通行人に配るより記者が使用する方が広報効果が大きいため与えるのだと聞いた。
その後も時々、「小さい贈り物」を受けた。秋夕(チュソク、中秋)や旧正月を控えて家に送られてきたギフトもあり、出入り機関のブリーフィングが終われば同僚記者と一緒に食事の接待を受けたりもした。時々メニューに表示された料金が気になることもあったが、「自分が支払うわけでないのなら口出ししないでおこう」と思って沈黙した。親しい同期同士がお互い「旧悪」とからかいながら罪悪感を払拭し、このような慣行にしだいに慣れていった。